ブラック企業・・・
誰しもできれば入りたくない会社。
しかしまったく内定が取れない人にとっては藁にもすがる気持ちで、どんな会社がわからず入社してしまうことだってあります。
私もそうでした・・・
今回は内定済みインターンで経験したブラック企業を語っていこうと思います。
卒業まであと5か月、いまだ内定を得られず
私が就職活動の時代、世間は就職難の時代でした。
卒業までまもなくなのに内定が出ていない生徒たちがゴロゴロ・・・
かく言う私も、卒業まであと5か月といったところで内定0という状態。
様々な会社に履歴書を送っては落とされ、なんとか面接に行っても落とされの連続・・・
そんなある日、学校にとある会社から内定込みインターンという名目で生徒がほしいと連絡がありました。
とりあえず履歴書を送ってから返事を待つのですが、すぐに内定の連絡を受け今からでも来てほしいと連絡があり、内定0だった当時の私は何の疑問を持たず、藁にもすがる思いで即決でOKをしました。
それがまさか地獄の始まりになるとは思いもしませんでした。
東京へインターン開始
内定をもらった会社は大阪に支社、東京に本社があるとのこと。
関西に住んでいた私としては大阪がよかったのですが、勤務先は東京でした。
とりあえず住むところは会社が準備、インターン中の給料も正社員並みに支給、残業代も込みと。条件としては申し分ない状況。
そして11月の半ば頃、同じく内定込みインターンとなった同期と一緒に、東京へと行くこととなりました。
まずは会社に行って挨拶、PCのセッティングなどを行いましたが、住むところの一部が何故か決まっていないという状況だったため、別の社員の方の家に居候という形でルームシェアすることに。
「まぁそんなこともあるか・・・」
と心の中で思いつつ、業務を開始するのですが・・・
内定先の業務は?
業務内容はオンラインカジノというネットを通して遊べるカジノの作成。
ネットでカジノを運営できるライセンスも獲得しているため、あとは中身であるカジノゲームの開発を行い、1か月後の12月の末に運営を開始するとのこと。
スロット、ポーカー、バカラといったカジノゲームの作成を行うこととなりました。
会社の人曰く、まずはこのオンラインカジノを成功させ、行く行くはいろいろなオンライン事業を行っていくと豪語していましたので、新人である私と同期一同は、会社のためまずはオンラインカジノを成功させるために日々を頑張ります。
11月は多少の残業を行いましたが、想定の範囲内。
給料も半月働いて残業代込みで17万近く振り込まれ、初給料に心躍ります。
しかし順調?ぽかったのもわずか半月、地獄は12月からはじまるのでした・・・
地獄の12月のはじまり
この時に無事住むところも決まり、同期2人の計3人でルームシェアすることとなりました。
会社からは徒歩30分もかからない程度、家賃はさすが東京。18万の激高!
しかし会社から特に住宅手当などがつかないことがここになって判明。仕方ないので一人頭約6万程度出し合っての生活の始まりです。
そして12月は激務の月でもありました。
オンラインカジノリリースに向けてのラストスパートと聞こえはいいですが、よくよく話を聞くと一度開発は外部に委託して開発も終了していたのですが、その外部委託会社がそのまま自分たちで運営するために奪ったとの話。
きな臭くなっていましたが、インターンの身である私たちは余計なことを言わずにただ黙々と作業を続けるのでした。
激務のためもちろん残業・休日出社は当たり前、帰ったとしても風呂に入ってすぐ出社です。30分と近いので風呂に入って戻るだけでも2時間もあれば帰ってこれます。
12月の半ばにはすでに残業時間が100時間を突破。
それでもみんな黙々と作業・作業・作業・・・作業の連続。
作っているのはオンラインカジノ。果たしてこれは自分がやりたかった仕事なのか・・・
ただここまで働ける理由としては、先月に残業代が出たことになります。
「これだけ残業すればたんまりと給料が入るはず:
そして12月末、なんとか開発を終わらせリリースすることができました!
魔の12月をなんとか乗り切ることを出来たのです。この時の残業時間は150時間を超えていました。
12月分の給料が支払われました・・・
年が明けます。
年末に実家に帰っていた私は年始に、学校への報告などもろもろ終わらせ再び東京へと行くのでしたが、そして待ちにまった給料日
しかしそこにあったのはおよそ20万もいかない給料。どうやら基本給のみで残業代は払えない。ということでした。
そりゃ10人近くの人が150時間近く残業していれば払えるものも払えないでしょう・・・
加えてリリースしたオンラインカジノの収益がよくないとのこと・・・
「しょうがない・・・」
と自分の言い聞かせて次の事業の企画などの立案に乗りますのでしたが、それから数日後、同期何人かと会議室に呼び出されます。
そこで突き付けられたのが「内定取り消し」宣告でした。
オンラインカジノの収益がよくないので、インターンを半分を内定取り消しにするとのこと。
その半分に私も含まれていたのです。
「私は内心やったー!」でした。既にこの会社に対して希望も何もなかったので、「早く東京から帰れる!」その一心のみでした。
ということでその日は帰され、家族にも連絡し、帰宅準備を進めるのでした。
再び会社から連絡が・・・
翌日再び会社から連絡がありました。
そこには一部の役人の人が「それはさすがに・・・」と、「給料は少し下がるがもう少しいないか?」と提案をしてきたのです。
一緒に内定取り消しになった人たちは残ることに合意したのですが、
私は・・・
「いえけっこうです」
と即決で拒否させていただきました。
これでようやく私は戻れることが決定。
ただ再び就活をしないといけないのは大変ですが、ここにいるより全然いいという考えが私の中では大きくなっていました。
その後その会社は・・・
私は東京から帰宅後、このエピソードのおかげで卒業までの残り2カ月で会社の内定を獲得。
そこの会社は給料が激安で残業も多いブラック会社でもありましたが、それはまた別のお話・・・
それから数年後、東京へ遊びに行ったときにあの会社があった場所に行くとそこは別の会社になっていました。
東京のブラック会社は、私がやめた数か月後には給料の未払いが発生。半年後には倒産したとのことでした。
残った同機たちは裁判を起こして、未払い分の給料の支払いを求めた訴訟を行い、見事勝ち取ったと風の噂で聞きました。
あのまま残らず辞めて良かったと思っています。
次もブラック会社でしたがこれらの経験のおかげで、ちょっとしたデスマーチ程度ではへこたれない身体になりました。
ブラック企業が良いとは言いませんが、若いうちにブラック企業を経験しておくと、危機管理能力や回避能力が身に付きますよ。
年齢を重ねてからはしんどいですからね・・・
一番はブラック企業・デスマーチにも関わらず、元気に楽しく仕事ができるのが最高なんですけどね!